10と感じています。地方ならではの距離の近さを活かして、もう少し融合を進めていく必要がありますね。聞くだけではなくて、実際に行えるようにしていく。そのあたりは将来のリカレント教育においても大事なのかもしれないと思いました。 今回の場合、みなさんもう社会人で、具体的に今の生活や仕事に使えるようなノウハウをお望みだったように思いますから、もっと早いフィードバックで回していけるのでは?という気がしました。北欧ではリスキリングの学校などが、徹底的にその後の成果を数値化し評価しているんですよね。それによってプログラムを変えたり、広げたり、中身を調整したりしています。そこはすごく大事ですよね。何が成果になって、何がマーケットに受け入れられて、何が受け入れられなかったのかっていうこととずっと対峙していかないと、レベルアップは望めない。たとえばリスキリングだったら、みんな具体的目標と目的があって、いわゆる自分の付加価値を高めるために来ているわけですから。どの程度達成され、達成されなかったのかということをちゃんと見ていくべきですね。 僕みたいに勉強嫌いだった学生でも、歳を重ねた今、少し学ぶことがおもしろくなってきています。だからそういう人間の心理をうまく使いながら、リスキリングになるようなプログラムを用意していくことがいいのではないかと思います。この歳になっても、さらに自分の全体観を広げてくれる面があって。だから、リスキリングもいろんな形で、即効性のある効果があるものもそうでないものもひっくるめて、生涯学習の制度というか仕組みができあがっていってくれるとうれしいですよね。そこですね。私も、40代から60代の世代を、もっと活性化させていきたいという思いがあります。 そうですよね。要はなんでもいいんですよ。そういう学ぶ楽しさを感じたり、教え合ったり。リカレント教育■講義日:2022年11月19日? ■講義タイトル:サテライトオフィスの進出今回、講師として欧冠足球比分_bob体育平台下载-赛事直播官网地域創生イノベーター育成プログラム(東予)に来ていただき、ありがとうございました。講義での受講者の様子はいかがでしたか。 みなさん本当に真剣で、驚きました。たくさんの社会人が今回のような場で勉強されて、それを自分の仕事や生活にも活用されようとしている。まさに新しい大学のスタイルですよね。講義後はみなさんのお仕事や今の状況、なぜ受講されたのかなどもお聞きしたのですが、私自身とても勉強になりましたし、みなさんボルテージがとても高く、いい時間を過ごさせていただきました。今回の講義で最も力点を置かれたところは? よく都会VS地方のような文脈で語られますが、実はハンディキャップって、冷静に考えてみるとそんなにないんですね。地方でも事業を興そうと思ったら興せますから。逆に都会で事業を興すことも結構大変で。むしろ生産資源が安くてスタートしやすいとか、人との距離が近いのでいろんな人とコラボしやすいとか、地方ならではのメリットもありますからね。都会って意外と関係を持つのが大変で、コラボしようと思うと理由が必要だったり、オファーが必要だったり、提案が必要だったり。それがたとえば神山だと、たまたまランチで隣になって、「今、こんなことやってるんだよね」と言うと、「じゃあなんかちょっと一緒にやりましょうよ」みたいな話になっていくんです。そういう環境なので、仕事という意味でも、コラボや新たな座組が発生しやすいですよね。 産官学連携にしても、地方の場合はそもそものヒューマンネットワークの上に産官学連携が成り立っているので、強いですよね。少しそこに頼り過ぎている感はありますが、各地方の学校も、我々企業と同じように企業と連携していくファーストステージには入っているのではないでしょうか。ただ、民間の人間が民間事業をやりながら大学の授業も行うとか、そのようにもう少しお互いに歩み寄らないと、リアルな交差点にならないですよね。そのあたりが次なる地方の産学連携のポイントかな日本ケーブルビジョン入社後、社内ベンチャーを二つ立ち上げ、その後起業。徳島県神山町にサテライトオフィスと子会社えんがわを設立し、自身も移住の上で、さらに宿泊施設も開業。㈱プラットイーズ講演者インタビュー会長 隅田 徹
元のページ ../index.html#12